Webデザイン副業のヒアリングは何を聞く?バナー・LPの質問例

Webデザイン副業のヒアリングは何を聞く?バナー・LPの質問例

Webデザインの副業案件で、「制作前に何を聞けばよいのか」「質問が多いと相手の負担にならないか」と迷うことがあります。

ヒアリングでは、好みの色や雰囲気だけでなく、制作する目的、見る人、伝えたい情報、担当する作業を確認しましょう。

「おしゃれなバナー」「わかりやすいLP」という言葉も、人によって思い浮かべるものが異なります。具体的な質問と、回答を整理した確認文を使うと、制作の方向性を合わせやすくなります。

この記事では、Webデザイン副業の未経験者に向けて、ヒアリングで聞きたい6つの項目、バナー・LPの質問例、回答のまとめ方、未確定の内容がある場合の進め方を紹介します。

受注から制作・修正・納品までの流れは、Webデザイン副業の初案件についての記事で整理しています。

※本文の質問や確認文は、架空の依頼を想定した例です。実際の制作実績や、依頼者から受けた回答を示すものではありません。案件の内容や、相手が用意した依頼書に合わせて調整してください。

目次

Webデザインのヒアリングは制作の前提をそろえる作業

ヒアリングは、質問に回答してもらうだけで終わるものではありません。

聞いた内容を整理し、自分が理解した制作条件を相手に確認してもらうところまで進めましょう。

好みの見た目に加えて目的と使う場面を聞く

最初から色やフォントだけを聞くと、制作物で何を伝えたいのかが曖昧なままになる場合があります。

まずは、次のような質問から始めてみましょう。

  • 今回、何のために制作するのか
  • 誰に見てもらいたいのか
  • どこに掲載するのか
  • 見た人に、次に何をしてもらいたいのか

たとえば、同じカフェのバナーでも、新しいお店を知ってもらう目的と、講座の詳細ページへ進んでもらう目的では、必要な情報の優先順位が変わります。

Figmaのデザインブリーフに関する公式記事でも、制作の背景や目標、対象者、要件、納品物などを整理することが紹介されています。

参考:Figma「How to create a design brief」(英語)

小さな案件では、最初から大きな資料を作る必要はありません。今回の制作に必要な前提を、短い文章や一覧にまとめるところから始めましょう。

依頼内容を読み、不明な項目をまとめて質問する

質問する前に、募集文、依頼書、過去のメッセージ、支給資料を読み直します。

既に書かれている内容を何度も聞くと、相手の負担が増えてしまいます。

確認したいことを、次のように分けてみましょう。

  • 資料で確認できたこと
  • 書かれているが、意味を確認したいこと
  • まだ情報がないこと

そのうえで、不明な項目をまとめて送ります。

専門用語を使う場合は、相手に伝わる説明を添えてください。たとえば「CTAは何ですか」と聞く代わりに、「ページを見た後、申込み・問い合わせ・資料請求のどの行動をしてもらいたいですか」と聞く方法があります。

相手が答えやすい質問にすることも、ヒアリングの大切な準備です。

制作前のヒアリングで聞きたい6つの項目

制作前は、次の6項目を基本に確認します。

確認する項目主な質問
1.目的と次の行動何を伝え、見た人に何をしてもらいたいか
2.対象者誰が、どのような場面で見るか
3.掲載内容と優先順位必須情報は何か、一番伝えたいことは何か
4.素材と希望イメージ原稿・画像の支給、参考デザイン、守るルールは何か
5.仕様と担当範囲サイズ、点数、対応画面、納品形式、担当作業は何か
6.進行条件納期、確認する人、返信方法、予算や修正条件はどうするか

Adobeのクリエイティブブリーフに関する公式記事でも、目的、対象者、メッセージ、成果物などを共有する考え方が紹介されています。

参考:Adobeのクリエイティブブリーフについての公式記事

すべての質問を同じ詳しさで聞く必要はありません。案件の内容に合わせて、必要な項目を選んでください。

1.制作の目的と見た人にしてほしい行動

制作物を使って何を伝えたいのか、最初に確認します。

質問例は、次のとおりです。

  • 今回の制作を依頼された背景を教えてください。
  • 一番伝えたい商品・サービス・案内は何ですか。
  • 見た人に、次にどのような行動をしてもらいたいですか。
  • 今ある制作物で、困っている点はありますか。

たとえば「講座の申込みを増やしたい」という回答があった場合も、バナーから申込みページへ直接進むのか、まず講座の説明ページを見てもらうのかを確認します。

なお、制作の目的を聞くことと、売上や申込み数の増加を約束することは別です。自分が担当する制作と、広告配信や効果の測定を分けて説明しましょう。

2.誰がどのような場面で見るのか

対象者は、年齢や性別だけでなく、状況や必要としている情報も確認します。

質問例は、次のとおりです。

  • 主にどのような方に向けた案内ですか。
  • その方は、商品やサービスを既に知っていますか。
  • 初めて見る方が、気になりそうな点は何ですか。
  • パソコンとスマートフォンの、どちらで見る場面を想定していますか。

「初心者向け」であれば、何について初心者なのかも聞いてみましょう。

たとえば写真講座なら、カメラの操作が初めてなのか、スマートフォンで撮影した経験はあるのかによって、説明する内容が変わります。

資料や利用者の情報がある場合は、相手が共有できる範囲で確認します。情報がない部分は、事実のように決めつけず、仮の想定として分けておきましょう。

3.必須情報と一番伝えたい内容

掲載する情報と、その優先順位を確認します。

質問例は、次のとおりです。

  • 必ず載せたい文章や情報は何ですか。
  • 一番目立たせたい内容はどれですか。
  • 表現を変えずに使う文章はありますか。
  • 日時・料金・条件などは、確定した内容ですか。

情報が多い場合は、すべてを同じ大きさで目立たせるのではなく、優先順位を相談しましょう。

「講座名と開催日時はバナーに載せ、詳しい持ち物はリンク先で案内する」という整理も考えられます。ただし、必要な情報を自己判断で省かず、依頼者に確認してください。

原稿を整える作業まで担当するか、支給された文章を配置するだけかも、合わせて確認します。

4.支給素材・参考デザイン・守るルール

原稿、写真、ロゴなどを、誰が用意するのかを確認します。

質問例は、次のとおりです。

  • 使用する文章・写真・ロゴをご支給いただけますか。
  • 素材を受け取れる時期はいつですか。
  • 指定の色、フォント、ロゴの使い方などのルールはありますか。
  • 参考にしたいデザインの、どの部分が希望に近いですか。
  • 避けたい色や雰囲気はありますか。

参考サイトが共有された場合は、「このサイトのように」という説明を、色、余白、文字、写真、情報の順番などに分けて聞きます。

参考にする部分を具体化し、自分が制作する内容に合わせて考えましょう。参考デザインをそのまま再現する前提では進めません。

素材が後から届く場合は、仮の画像や文章を使ってよいか、どの段階で差し替えるかも相談してください。

5.サイズ・点数・納品形式と担当範囲

制作物の仕様と、自分が担当する範囲を確認します。

質問例は、次のとおりです。

  • 制作するサイズと点数を教えてください。
  • サイズ違いや別のデザイン案も必要ですか。
  • デザインのみの制作ですか。実装や公開作業も含みますか。
  • 納品するファイル形式に指定はありますか。
  • 編集できる制作データも必要ですか。

「LP1ページ」という依頼でも、ページの長さ、対応する画面、フォームの有無などで作業が変わります。

できることと、今回の依頼に含まれることを分けて確認しましょう。

データの渡し方まで整理したい方は、Webデザイン副業の納品についての記事も参考にしてください。

6.納期・確認する人・連絡方法と予算

制作を進める条件も確認します。

質問例は、次のとおりです。

  • 公開や掲載を予定している日はいつですか。
  • 初稿と最終データは、いつまでに必要ですか。
  • 制作物を確認し、最終的に判断する方はどなたですか。
  • 修正のご希望は、どなたからまとめていただけますか。
  • 連絡に使う方法と、確認しやすい時間帯を教えてください。
  • ご予算や、今回の金額に含める作業条件はありますか。

本業がある場合は、自分が連絡・制作できる時間も伝えます。

納期だけでなく、素材を受け取る日、初稿を見てもらう日、修正内容を確認する日を整理すると、予定を組みやすくなります。

作業範囲、修正対応、金額、日程をまとめる方法は、Webデザイン副業の見積もりについての記事で紹介しています。

バナー・LPのヒアリングで使える質問例

共通の確認項目に加えて、制作物に合わせた質問を用意しましょう。

以下は、質問の組み方を説明するための架空の例です。既に資料に書かれている項目は除き、不明な内容を確認する形で使ってください。

バナー制作:掲載先とリンク先を確認する

架空のカフェが開催する、初心者向けコーヒー講座の告知バナーを想定します。

制作前に、以下の点を確認させてください。

1.バナーは、どこに掲載する予定でしょうか。画像サイズや容量の指定があれば教えてください。
2.主にどのような方に講座を知ってもらいたいですか。
3.バナーを見た後は、講座の説明ページへ進んでもらう形でしょうか。リンク先が決まっていれば共有をお願いします。
4.必ず載せる情報と、一番目立たせたい内容を教えてください。
5.講座名・日時・参加費の原稿と、写真・ロゴをご支給いただけますか。
6.参考デザインや、お店の色・表現に関するルールがあれば教えてください。
7.初稿と最終データの希望日、納品形式、確認を担当される方を教えてください。

ご回答と支給資料を確認し、制作条件をまとめてお送りします。

リンク先を確認するのは、バナーと遷移先の案内に大きな違いがないかを把握するためです。

バナーに描かれたボタンは画像の一部であり、それ自体が別のリンクとして動くとは限りません。実際にどのように掲載されるかも確認しましょう。

仕事内容や応募前の準備は、バナー制作の副業についての記事で紹介しています。

LP制作:ページ構成と実装する範囲を確認する

架空の初心者向けスマートフォン写真講座のLPを想定します。

LP制作について、以下の点を確認させてください。

1.ページを見た方に、申込み・問い合わせ・資料請求のどの行動をしてもらいたいですか。
2.主な対象者と、講座を選ぶ際に気になりそうな点を教えてください。
3.掲載予定の内容や、構成案はありますか。未確定の項目もわかる範囲で教えてください。
4.原稿・写真・ロゴはご支給いただけますか。
5.パソコン向け・スマートフォン向けの、どちらのデザインが必要ですか。
6.今回はデザインのみでしょうか。HTML・CSSでの実装、フォーム設定、公開作業も含みますか。
7.申込みボタンのリンク先や、使用するフォームは決まっていますか。
8.希望する公開日、確認の担当者、納品方法を教えてください。

担当範囲と素材の準備状況を確認したうえで、制作内容と日程をご相談します。

ページの構成案がない場合は、構成を提案する作業まで自分が担当するかを確認してください。

「文章を配置する」「原稿を作る」「ページ構成から考える」では、必要な作業が異なります。

担当範囲の違いは、LP制作の副業についての記事で解説しています。

回答は決まったことと未確定のことに分けて共有する

ヒアリング後は、回答を自分用のメモだけに残さず、依頼者にも確認してもらえる形にまとめます。

たとえば、架空のコーヒー講座のバナーなら、次のように整理できます。

項目確認した内容の例状態
目的講座の説明ページへ進んでもらう確認済み
対象者自宅でコーヒーを楽しみたい初心者確認済み
制作物告知バナー1点、1200×628px確認済み
必須情報講座名・日時・参加費・店名確認済み
支給素材店舗写真とロゴを受け取る予定受領待ち
原稿参加費の金額を依頼者が確認中未確定
日程原稿・素材の受領後に初稿日を調整要相談

この表は整理方法の一例です。実際には、依頼者と確認した内容を記入してください。

自分の理解を短くまとめて確認してもらう

整理した内容は、次のような文章で確認できます。

ご回答ありがとうございます。今回の制作について、以下のように理解しています。

・目的:コーヒー講座の説明ページへ進んでもらう
・対象者:自宅でコーヒーを楽しみたい初心者
・制作物:1200×628pxの告知バナー1点
・掲載情報:講座名、日時、参加費、店名
・支給素材:店舗写真、ロゴ
・納品物:PNG画像1点

参加費の金額と、素材の受領時期は未確定のため、確認後に初稿の日程をご相談する想定です。

上記の認識に相違がないか、ご確認をお願いいたします。

これは確認文の一例です。実際の合意内容に合わせて書き換えてください。

依頼者の回答にない内容を、自分で確定事項として追加しないようにしましょう。提案したい内容がある場合は、「提案」として分けて伝えます。

打ち合わせで決まった内容も、終了後に要点を共有すると、後から確認しやすくなります。

未確定の内容がある場合は進められる範囲を相談する

すべての情報が最初からそろうとは限りません。

未確定の内容がある場合は、それがどの作業に影響するかを整理しましょう。

たとえば、写真が届いていなくても、仮の画像を使って配置を検討できる場合があります。一方、原稿の長さやページ構成が決まっていなければ、制作範囲や日程を確定しにくいことがあります。

次のように相談できます。

「写真の受領前に、仮の画像で配置案を作ることは可能です。写真の比率や内容によって調整が必要になるため、この段階では配置の確認まで進める形でよろしいでしょうか。」

仮の内容で進める場合は、相手と確認したうえで、仮である箇所と、後から調整する範囲を明示してください。

また、「お任せします」と言われた場合も、目的、必須情報、避けたい表現、確認するタイミングは整理しておきましょう。すべてを自由に決めてよいと受け取らず、提案する範囲を確認します。

自分が対応できるか判断できない内容は、できる前提で引き受けず、必要な情報を追加で確認してください。

練習段階では、架空の依頼条件を用意して質問と確認文を作る方法もあります。副業向けのWebデザイン制作課題の記事を使い、「何が決まっていて、何を聞く必要があるか」を整理してみてください。

まとめ:必要な質問をまとめ、回答後に認識を確認しよう

Webデザイン副業のヒアリングでは、見た目の好みに加えて、制作の目的と条件を確認しましょう。

基本となるのは、次の6項目です。

  • 制作の目的と、見た人にしてほしい行動
  • 対象者と、見る場面
  • 必須情報と、伝えたい内容の優先順位
  • 支給素材、参考デザイン、守るルール
  • サイズ、点数、納品形式、担当範囲
  • 納期、確認する人、連絡方法、予算や修正条件

質問前に依頼書や資料を読み、不明な項目をまとめて聞くことが大切です。

回答を受け取ったら、決まったこと、未確定のこと、自分からの提案を分け、認識が合っているかを確認してください。

まずは一つの練習作品で、質問する文章と、回答をまとめる確認文を作ってみましょう。制作前に何を整理する必要があるかをつかむ練習になります。

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この記事を書いた人

働きながら副業・在宅ワークを目指す女性に向けて、Webデザインの学び方やスクール選びに役立つ情報を発信しています。費用・学習期間・添削環境・ポートフォリオ制作・案件サポートなど、申込み前に確認したいポイントを分かりやすく整理してお伝えします。

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